修了生の声

畠山 直人(ファイナンスプログラム・2021年度修了)

農林中央金庫統合リスク管理部

 近年の金融実務では、XVAと呼ばれるデリバティブの価格評価に関する議論や、バーゼルⅢ適用に向けたリスク計測手法の導入など、高度な金融知識・スキルが必要とされる場面も増えています。実際、会計時価・リスク計測に関するモデル開発・管理業務に携わる中で、社会人大学院でファイナンスを体系的に学び専門性を高めることがキャリア上も有意義であると考え、入学を決めました。
 以下では、本プログラムの有意義な点を3つほど挙げさせてもらいます。まず、実務を意識した金融商品の価格評価やリスク計測の手法、これのベースとなる数学やプログラミングに関する科目が充実している点です。実務に取り組む上で、概念を全く聞いたこともない状態と、何らかの形で一度でも触れたことがあるというのは、業務の進め易さが全く異なると思います。本プログラムでは、用意されているカリキュラムを一通り受講することで、ファイナンス全般にわたる手法を体系的に学ぶことができます。
 2点目は、少人数教育という点があります。本学は、他大学院に比して学生数が少ないため、教授陣と学生との距離が近く、綿密な指導を受けられます。また、少人数であるため授業中も発言しやすい雰囲気であり、異なる会社に所属する同級生とのディスカッションを通じて、多くの刺激を得ることができました。
 3点目として、プログラムの修了に必須である修士論文の執筆があります。各学生が、関心のある分野から研究テーマを定め、指導教員との議論を通じてほぼ1年間をかけて作成します。私自身、理論と現実の金融市場データとのギャップに直面することも多く、日々の指導を受けながら対応したことは良い経験となり、最終的に論文として完成した際には達成感も得ることができました。
 最後になりますが、日常業務と学業の両立は相応にハードな生活となるのは事実です。しかしながら、講義の復習・予習、日々の課題や研究活動を通じて、実務の現場で直面する様々な課題に対応していく知識・スキルを身に付けることができたと実感しています。

五十嵐 純平(ファイナンスプログラム・2021年度修了)

イー・ギャランティ株式会社 営業部門勤務

 私は学部時代、経済・経営学を専攻していましたが、ファイナンスのゼミナールに所属したことをきっかけに、就職をせず金融工学やファイナンス理論を体系的に学ぶことができるMFへの進学を決意しました。
 文系の学部出身であったこともあり数学やプログラミングに自信がなかったのですが、1年前期に開講された「確率解析」「経済数学」「プログラミング基礎」などの講義を通してファイナンスを学ぶ上で必要な基礎知識を身に付けることができました。また1年後期の「ファイナンス演習」では自身の興味があるテーマについて既存研究の論文精読を通して学ぶことで、金融実務の現状や課題感を把握し2年次から本格的に取り組んだ修士論文の足掛かりを作ることができました。このことから、現在金融機関に所属されている実務家の方はもちろん、“ファイナンスに興味があるが、知識に自信がない”と考えている学部生にもMFをオススメしたいと考えます。
 MFは特任の方を含めると学生の数以上の教授陣が在籍されている非常に贅沢な環境であり、先生方は日々の講義で気になること・分からないことがあれば徹底的にご相談に乗ってくださいます。またMFでは金融理論・実務への理解を深めるため課題が課され、特に社会人の方は仕事との両立がかなり大変だと思いますが、努力した分知識が自身の血肉となり成長している実感があります。また修士論文が完成した際にはこれまでに味わったことのない達成感を実感することができます。
 学部卒生にとっては、実務で活躍されている社会人の方々と共にファイナンスについて学び議論できる非常に刺激的な環境であり、MFでの経験は今後の長いキャリアを形成していく上で必ず有益なものになると考えます。

藤澤 一貴(ファイナンスプログラム・2020年度修了)

信金中央金庫 市場営業部勤務

ファイナンスプログラムを修了し、実感しているのは、実務に直結した内容を習得することができたということです。本プログラムでは主に、各教員による講義と学生自らが主体的に行うゼミ・修士論文作成の2つがあります。前者については、確率解析等の金融工学の基本となる分野から始まり、個別の専門分野の講義を受講することで基礎的な部分から各専門分野について学んでいくことができま
す。これらの専門分野については、実務で取り扱っている問題とリンクした内容のものが多いことから、これまで背景を理解せずに行っていた業務の理論的背景を把握することができました。特に、私の場合デリバティブとプログラミングについて、重点的に学びたいと考えていましたが、デリバティブについては基本的なオプション理論、金利モデル、クレジットデリバティブ、上級オプション理論
という風にデリバティブの分野ごとに講義が用意されており、デリバティブについて理解を深めることができました。他の専門分野であるリスク管理等の分野についても充実した講義が用意されており、各分野について、ここまで細分化された講義があるのは本学だけだと思います。また、プログラミングについても、複数の講義が用意されており、非常に充実していると思います。
それらの講義に加えて学生自らが主体的に行うゼミ・修士論文作成ではさらに実務面で活用できる知見を身に着けることができたと実感しています。特に、修士論文の作成においては、自らが研究したいテーマを設定し、そのテーマについて各教員の方々との個別のディスカッションを通じて、1年間かけて作成することになります。私の場合、実務と直結した内容を研究テーマにしたことから、この修士論文作成の過程で身に着けた分析手法がそのまま実務に活かせることができました。加えて、本プログラムでは少人数教育という点に特徴があり、1人当たりの学生に対する教員の方の数が多く、綿密な指導を受けることができました。特に、本プログラムにはデリバティブや数値計算手法に精通した教員の方々がいらっしゃったことから、プログラミングの実装方法について実務的な側面も踏まえた知見を得ることができました。また、講義やゼミを通じて得た同級生や教員の方々とのネットワークは、今後の大きな財産になると思います。

松尾 竜悟(ファイナンスプログラム・2020年度修了)

りそな銀行 リスク統括部 金融テクノロジーグループ勤務

私が所属するリスク管理部署では高度なファイナンス・金融工学の知識が必要不可欠です。現部署へ配属されるまで銀行の支店業務経験が長かった私にとってはそれら知識の早期習得が課題であったため、ファイナンス分野に特化した本プログラムに入学することを決めました。
本プログラムにはファイナンスに関して幅広く学べる講義がたくさんあり、様々な理論を学べるのは勿論ですが、実務経験者の先生も多く、仕事での課題解決のヒントを得ることができました。また、修士論文執筆に係る研究では指導教員による適切な助言を頂き、進むべき方向性が明確になったことで、途中で挫折することなく研究が進められました。修士論文の執筆は容易なことではありませんでしたが、修士論文が完成したときには普段の生活では味わえない達成感を得ることができました。各分野に精通した先生方の考え方に触れ、身近にアドバイスを受けられることは大変貴重なことだと感じています。また、様々なバックグラウンドを持つ学生とコミュニケーションが取れるため、普段あまり知ることのない他業種の興味深い話が聞けたりもします。
2年間の本プログラムの経験により私自身、知識面や精神面で大きく成長したことを実感しています。今後、実務の現場で複雑な問題に直面した際には本プログラムで経験したことが必ず活きてくると信じています。