修了生の声

伊藤 篤(経済学プログラム(MEc)・2018年度入学)

金融機関勤務(執筆当時)

理論的に一貫して突き詰めて考える

現在、仕事ではマクロ経済の調査・予測の仕事をしています。社会人としては一定期間仕事をしてきていたため、悪い意味で似た様なケースは漫然と「こなして」しまうことができるになっていると感じていました。一方で、2008年の国際金融危機の様に全く新しいことや現代の金融政策の様な複雑な事象となると、分析が進まずに対応が難しいと感じることが多くなり、よりアカデミックな理論や分析手法を理解した上で議論できるようになりたいと思ったのが入学のきっかでした。経済学プログラムでは、1年目の前半にミクロ・マクロ・計量経済学をコア科目としてしっかり勉強する機会があります。自分にとっては全般的な数学のレベルが高く、漫然と進められる仕事と異なり、体調やいろいろな面で良いコンディションで集中して頭をフル回転できる環境を整備しないと1ページも進まないほどハードでした。しかし、求めていたのはそうしたハードさであり、また少人数教育であるため、授業で取り扱うテーマも自分の興味に合わせてもらえる余地が大きく、そこで出た疑問点はとことん質問して解消できたお陰で、非常に理解を深めることが出来たと感じています。

全く新しい出来事にも対応できるロバストな理論

1年目の夏からは論文を読み始め、2年目はほぼ修士論文の執筆でした。コア・コース履修前には全く読めなかった論文が少しずつでも理解できるようになり、非常に驚きました。働きながら論文に仕上げるのはもちろんハードでしたが、指導教官の粘り強いサポートのお陰でなんとか形にすることが出来、深く感謝しております。現在、日本を含め世界全体が新型コロナウイルス感染症によって大きな影響を受けており、同時に経済学の分野でも新たな研究が急速に進んでいます。まだ本格的なアカデミックなレベルではありませんが、少しずつこうした最先端の論文を読んで自分の仕事にも取り入れることが出来るようになっているのは、間違いなくこのプログラムの成果と実感しています。コア・コースで学んだことは、すべて新型コロナウイルスの影響が拡大する前のことです。しかし、普遍的かつ基礎的な理論であるため、また応用余地も大きいのだと思います。漫然とした仕事や、分かりやすい知識だけ吸収していたのでは、今の様な仕事はできなかったと確信しています。今後は、まずは修士論文をしっかりとした論文に仕上げて、博士課程でも研究を続けたいと考えています。