修了生の声
藤田 隼平(経済学プログラム(MEc)・2020年度入学)
民間系シンクタンク勤務(執筆当時)
大学院レベルの経済学を学ぶ
現在、私はマクロ経済の調査・分析を行ういわゆる「エコノミスト」の業務に従事しています。他大学院で経済学の修士号を取得していましたが、社会人として経験を積むにつれて日本経済が直面している長期停滞や政府債務の増加といった課題に対して関心が高まり、改めて最新の経済学の知見を得るべく進学を希望しました。
MEcの経済学プロジェクトでは、1年目の前期にコースワークとして大学院レベルのミクロ経済学・マクロ経済学・計量経済学をコア科目として学ぶとともに、それらの学習に必要な経済数学や統計学の知識も基礎からしっかりと身に付けられるようなカリキュラムが用意されています。以前にアカデミックなトレーニングを受けてから時間が経っていたため、授業についていけるか不安でしたが、考え抜かれた授業内容や少人数教育による質問のしやすい環境にも支えられて、経済学の知識を無理なくブラッシュアップすることができました。また、コロナ禍の下、授業は基本的に対面ではなくオンライン形式で行われましたが、個人的には不都合を感じないばかりか、むしろ通学時間が無いことが仕事と学びの両立にはプラスに働いたと思います。
興味・関心と最新のトレンドを踏まえた研究指導
MEcにおける最終目標は修士論文の執筆です。1年目の後期に行われる経済学特別演習のうち、私はマクロ経済学と計量経済学の2つの演習に参加し、コースワークから一歩進んだ内容の学びや、興味・関心のある分野の先行研究のサーベイ・レビュー等を通じて、修士論文執筆の基礎となる能力を身に付けることができました。また、2年目の本格的な修士論文の研究指導では、主査・副査の先生方から丁寧かつ熱心なご指導をいただき、慣れない統計ソフトの利用に苦戦しながらも、最終的には修士論文を形にすることができました。改善点の多い内容ではありましたが、興味・関心のあるテーマについて最新の知見をもとにした分析ができたのは、間違いなくMEcだからだと思います。今後は、学んだことを普段の業務に生かすとともに、博士課程への進学を視野に修士論文で行った分析の発展・拡充にも取り組んでいきたいと考えています。