在学生の声

松尾 勇佑(2024年度入学・経済学プロジェクト)

みずほ証券株式会社

――入学の動機を教えてください。

私は現在、証券会社で内外マクロ経済を調査・分析し、機関投資家向けに情報提供を行う「マーケットエコノミスト」という業務に従事しています。コロナ禍を経て経済の構造変化がグローバルに起こる中で、その調査・分析をするにあたり、より専門性の高い学術的な知見も求められる局面が増加しておりました。そうした中、本学の経済学プログラム(MEc)では、社会人であっても、高度な経済学を少人数で学習できるようなカリキュラムが組まれていると知り、自身の身に付けたいと考えていた専門的な知見とも合致すると考えて、入学を決めました。

――入学して思うことをお聞かせください。

M1前期には、大学院レベルのミクロ経済学・マクロ経済学・計量経済学といったコア科目を集中して学ぶことになり、予習・復習やレポートの準備などで多忙な日々でした。それらを学ぶ上で必要となる経済数学を含めていずれも難易度は高かったのですが、教員の方々によるわかりやすく丁寧な指導に加えて、少人数制であるがゆえの質問のしやすさや、学友同士の助け合いにも支えられました。

M1後期には、応用科目を学びます。ゼミナール形式で行われる経済学特別演習のうち、私はマクロ経済学と計量経済学の2つに参加しましたが、コア科目から一歩進んだ専門的な知識の習得に加えて、学術論文の講読をときにはディスカッションを交えながら進められていく中で、修士論文の執筆に向けた基礎力を身に付けることができました。また、時系列分析や金融論、マクロ経済学特論といった専門科目に加えて、私がより専門的に学びたいと考えていた経済数学に関する特別講義を新たに開講いただくなど、自身のニーズに合致した非常に満足度の高い内容を学習できたと感じています。

M2からは、入学当初より自身が取り組んでみたいと考えていた研究テーマに関する修士論文の執筆について、主査・副査の教員方々による丁寧なサポートを頂きながら、進めているところです。

――これから入学を検討している方へメッセージをお願いします。

MEcは、社会人であっても専門性の高い経済学を学びたいとの意欲のある方にとって、そうしたニーズを充足できるプログラムだと言えます。私は入学してみて、想像よりもさらに良いプログラムだと感じたため、入学を検討している方には是非おすすめしたいです。

大野 潔(2024年度入学・経済史プロジェクト)

経営コンサルタント

――入学の動機を教えてください。

まず自己紹介をしますと、新卒で日本興業銀行に入行し、その後リクルート社に転職。財務部と法務部を経て10年前に独立し、いまは個人で経営コンサルティングや顧問業、講師業をやっています。また、別の大学院MBAでコーポレートファイナンス論を教えています。

そのうえで、経済学を学ぼうと思った理由は、以下の二つです。
①世間に対する洞察を深めるため…これまでの社会人経験で多くの知見を得ましたが、経験による知見はどうしても凸凹があり、網羅的・体系的ではないと考えます。学問として確立された経済学を学び、その知見から社会を見て、この社会がこうなっている理由を理解できるようになりたいと思いました。
②思考力を高めるため…AI時代が到来しても、我々の悩み事は尽きないはずです。その悩み事を解決するための思考力を、経済学という学問を修める過程で鍛えることができると考えました。

MEcプログラムを選んだのは、社会人コースなので夜間と週末で完結すること、丸の内キャンパスが私のオフィスやクライアントと近く、便利であったことが理由です。

――入学して思うことをお聞かせください。

「課題である文献や資料を読む、 不明点を調べて理解する、 理解したことをレジュメにまとめる、 授業で教授と議論する」というのが講義の流れです。この過程を多く繰り返すことで、調べて理解するトレーニングを積むことができました。
授業は少人数で、教授と議論する時間が多く割かれています。発表・発言の順番は早く回ってきますが、それだけ成長機会を与えられたと思います。

――これから入学を検討している方へメッセージをお願いします。

歴史を学ぶということは、知識を蓄えること以上に、「なぜそうなったのか」を探り、未来の兆しを見出す力を養うことだと感じています。
私自身、経済史の学びを通じて、目の前の現象をより深く理解し、次に起こりうることを考える力が磨かれていると実感しています。現在起きている事象はすべて過去からの繋がりで生じており、次に起きる未来の事象につながっています。過去を知ることは未来を考えるための最良の出発点になります。
MEcプログラムを通じて、我々の属する社会や組織の未来像を見極める知的な力を養ってみませんか。この文章を読まれた皆さんが、この学びの場に加わってくださることを、心より祈念しております。