ファイナンスプログラム(MF)

プログラムディレクターメッセージ

国際的に活躍する
金融専門人材の養成

東京都立大学大学院
ファイナンスプログラム(MF)ディレクター
室町 幸雄

 我が国の金融機関がグローバルに飛躍していくためには、これまで以上に高度なファイナンスの知識をもち、実践していく人材が求められています。

 金融実務の最先端では、自らのアイディアにより、表現力の高い数理モデルや投資戦略の構築、適切なリスク管理技術の開発、新しい金融商品の開発やその定量的な評価・分析、バックテストなどを柔軟に行うことができる高度金融専門人材が必要とされています。実際に海外の国際金融都市では、ファイナンスの高度な専門教育を受けた学位を持つ人材が金融の最先端で実務を行っています。最近では、データ蓄積量の飛躍的な増加により、データをして語らしめるという動きが活発化していますが、その中で意味のある成果を出していくためにもファイナンスの適切な知識が必要であることは言うまでもありません。

 こうした高度なファイナンスの知識と実践能力を持つ人材を養成する大学院として開設された本プログラムでは、少人数を対象に教員が時間をかけて指導する体制を構築しています。少人数制により、通常のいわゆる立ち講義は互いの顔がよく見える状態で進められます。また、ゼミ(ファイナンス演習)やケーススタディによる実践的な教育(ファイナンス考究)、実務家や実務経験のある教員による講義やディスカッションなどを効果的に配当し、さらに修士論文の執筆を義務付けることで、習得した知識を実務の現場で実践できるようになるための経験を効率的に積めるように工夫されています。

 研究指導はマンツーマン、あるいはそれ以上の濃密さで行われます。一つ一つの課題に対する知識や技術の使い方を教員とともに考えていくことで、プログラム修了後、実際の金融機関の中でも使える実践的な問題解決能力を養っていきます。講義は平日夜間および土曜日に開講します。科目は分野ごとに基礎的科目から応用的科目まで順序立てて配置し、また、関連する分野の科目も広く配置しています。興味のある特定分野を深く学んでいただいてその分野のプロになるだけでなく、関連分野の基礎知識も同時に習得することで、修了後に金融機関の中でプロジェクトのコアとなって活動していける幅広い視野を持つ人材を育てていきます。また、経営学プログラム(MBA)及び経済学プログラム(MEc)の講義も履修できるので、ファイナンスのプロとしての知識と技術を持ち、かつ、幅広いビジネス感覚を持つ高度金融専門人材を養成していきます。