在学生の声
中原 祐一(2024年度入学)
食品・化学メーカー シニアマネージャー
――入学の動機を教えてください。
変化の激しい社会情勢の中で、経営学を基礎から実務まで幅広く学ぶことで、社会課題の解決を通じて経済的な価値を創出できる「課題解決力」を身につけた人財になりたいと考えたためです。私は現在、企業の長期的な成長を支える研究開発や、それを事業化につなげる戦略策定に携わっています。これまでは主に研究者として研究開発のマネジメントに注力してきましたが、事業化に向けた戦略の立案・実行を進める中で、解決すべき課題に直面する機会が増えてきました。その際、独学で学んだフレームワークを活用していましたが、「なぜそれを使うのか」という根本的な理解が不十分で、納得感を持てない場面も少なくありませんでした。そこで、経営学の理論を体系的に学び、多様な課題に対して確かなアプローチで解決していける人財になることを目指し、ビジネススクールへの入学を決意しました。
――入学して思うことをお聞かせください。
さまざまなバックグラウンドを持つ仲間と共に学ぶ中で、日々「自分自身の成長」を実感しています。都立大MBAコースでは、人的資本管理、組織、意思決定、イノベーションといった企業の基盤を支える領域から、マーケティング、財務戦略、リアルオプションなど企業成長を支える科目まで、幅広いカリキュラムが用意されています。さらに、ロジカルライティングなど個人スキルの向上を目的とした科目も充実しており、ビジネスパーソンとして総合的に力を伸ばすことができています。修了要件として課される修士論文(課題研究論文)では、定量・定性分析やデータサイエンスなど、研究に必要な手法を学ぶ講義に加え、研究の問いを深めていくためのゼミも充実しており、学びを実践に結びつける環境が整っています。また、同級生との交流も大きな刺激となっています。少人数制ながら、様々な企業とともに公務員の方も多く在籍しており、年齢や経験の多様性が際立っています。授業内で行われるグループワークやディスカッションでは、異なる視点や経験を持ち寄りながら課題に取り組むことで、多くの気づきと学びを得ています。
――これから入学を検討している方へメッセージをお願いします。
社会課題を解決し、持続可能な社会を築くためには、変化する社会の流れを正しく捉え、実践的な解決へと導く人財の重要性が、今後ますます高まっていくと感じています。特に、サイエンスや技術を理解し、それを社会課題の解決に結びつけられる人財には、国内外を問わず大きな活躍の機会が広がっていると感じます。一方で、私自身は理系出身ということもあり、「経営学の授業についていけるのか」と不安もありましたが、熱意ある先生方のご指導や、切磋琢磨できる仲間の存在のおかげで、多くの学びを得ることができています。都立大のMBAコースは、さまざまな課題に対応するための基礎理論から応用までを体系的に学べる、非常に貴重な場だと実感しています。特に理系出身の方にとっては、技術的な専門性に加え、経営学という新たな視点を得ることで、さらなる専門性の深化につながる絶好の機会です。「経営学の理論をしっかり学びたい」「ビジネスの現場で役立つ実践的な知識を得たい」といった方にとって、都立大MBAコースは視野を広げるだけでなく、実践的な思考力を高める素晴らしいチャンスになると思います。
鈴木 絵理子(2024年度入学)
国家公務員
――入学の動機を教えてください。
新規事業創造やイノベーションの推進について検討する部署に所属するなかで、自身の経営的な知識の不足により、実態に即した立体感のある視点を持てていないことを痛感していました。この障壁を乗り越えるために、経営の仕組みやファイナンス思考、経営組織についての知見を養いたいと考えました。特に、持続的な資金循環をつくりだす政策を構想するには、経営戦略的思考やファイナンスの知識、また、その知識の適切なアウトプット能力の双方が不可欠であり、それらを体系的に学ぶ場としてMBA進学を決意しました。
なかでも都立大ビジネススクールへの進学を希望した理由は、 少人数制ゆえに濃密な対話ができる環境が整っている点と、 修士論文に重点をおくカリキュラムで「問いを立てて、検証し、言語化する力」を養える点に強く魅力を感じたからです。 将来的には、経営的な視点をもつゼネラリストとして、社会と経済の橋渡しをする人材になりたいと思い、入学を目指しました。
――入学して思うことをお聞かせください。
入学して、自分自身の「学ぶ意欲」が大きく変化しました。経営学概論を始め、HRMや財務戦略、マーケティングなど、体系的に経営学を学ぶ中で、知的好奇心が刺激され、学ぶことの楽しさを実感するようになりました。また、少人数制ということもあり、双方向的な授業が多く、能動的に授業に参加できます。それによって、向上心が一層高まり、学ぶ意欲の向上につながっていると感じています。加えて、他業種・他分野から集まった多様なバックグラウンドを持つクラスメイトとの議論や情報交換は、学びをより立体的なものにし、大きな刺激となっています。都立大ビジネススクールで出会った志の高いクラスメイトの存在が、 日々のモチベーションにつながっています。 さらに、 授業で得た知識が直接的に日々の業務と結びつき、 実務への理解へと繋がることはビジネススクールの醍醐味かと思います。学術的な理論に裏打ちされた思考をもとに業務へ臨むことで、仕事への納得感とモチベーションの向上を実感しています。学びと実務が相互に補完し合う環境に身を置けていることは、非常に有意義な経験になっていると感じています。
――これから入学を検討している方へメッセージをお願いします。
入学前は、仕事と学業の両立が果たして可能なのか、授業についていけるのか、不安に思うことも多くありました。しかし、実際に入学して感じたことは、都立大ビジネススクールは「学びたい」という意志に対して非常に誠実で、支えてくれる先生方やクラスメイトがいるという安心感です。限られた時間のなかでも真剣に学ぶ人が集まる場だからこそ、自然と自分も高いモチベーションを維持でき、学びを楽しめるようになりました。また、社会人になってから改めて学ぶ経営学は、実務と密接に結びついており、すぐに現場で活かせる知識もあります。私は、入学してから勉強すること自体を、より前向きに捉えられるようになり、学びと仕事が互いに補完し合うような実感を得ています。これまでの経験や日常業務を、捉え直す視点が得られるのも、大きな価値だと思います。都立大ビジネススクールは、少人数での濃密なディスカッションや、修士論文を通じて思考を深めるカリキュラムに特徴があります。「今のままでは足りない」と感じている方には、自らを見つめ直す絶好の機会になると思います。迷っている方には、ぜひ一歩踏み出してみることをおすすめしたいです。