MEcシンポジウム
「女性がつくった経済学・経済空間」の開催

経済学プログラム(MEc)シンポジウム
「女性がつくった経済学・経済空間」

東京都立大学では、2018年4月より大学院教育として経済学プログラム(修士)を開始し、社会人も学べるように、主として丸の内サテライトキャンパスで夜間に授業を開講しています。今年度は、「女性がつくった経済学・経済空間」をテーマとして以下のシンポジウムを開催します。

日時:2024年11月16日(土)14:00~17:00 (13:30 開場)

会場AP東京丸の内及びオンラインウェビナー(Zoom)
   千代田区丸の内1丁目1-3 日本生命丸の内ガーデンタワー3F

申込み:入場無料。事前に参加登録が必要です。参加ご希望の方は以下のWEBページよりお申し込みください。
    https://forms.gle/4USkAA8RiJ5dvGnQ6?

※ただいま対面参加のお席にわずかながら余裕がございます。
対面参加ご希望の方は当日、会場にて直接お申し込みも可能です。

講演1:湯澤 規子 氏(法政大学 人間環境学部 教授)
「経済学の指針としての「家政学」の再考〜源流としてのヒューマンエコロジーとエレン・スワロウ・リチャーズ」

講演2:小峯 敦 氏(法政大学 法学部政治学科 教授)
「ケインズの女性学位問題〜大学における効率性と公共目的」

(講演1要旨)
女性は経済学や経済空間には直接関与していないと思われがちです。それはなぜなのでしょうか。私たちが一般に「経済」という言葉を使う時、それはどのような意味を含んでいるのでしょうか。
 経済を意味するエコノミーの語源をたどると、それはオイコス(家)とノモス(法)にたどり着きます。ということは、じつは「家政」が経済の原点にあるといえます。しかも、「家政」は人間社会だけでなく、人間と自然との関係までをも含めたかなり広い射程を持つ概念なのです。
 したがって、「家政」の源流をたどれば、ダイバーシティや男女共同参画社会の実現が求められる現代社会への示唆が得られるかもしれません。本報告では、アメリカ合衆国における家政学の祖といわれるエレン・スワロウ・リチャーズが提唱した「ヒューマンエコロジー」の意味と内容を参照しながら、未来の経済学の指針となりうる「家政学」の再考と再評価を試みたいと思います。

(講演2要旨)
この発表では、およそ100年前、伝統ある大学で女性がどのような地位にいて、著名な経済学者J. M.ケインズがその現状をどう改善しようと奮闘したかを論じます。
 場所はケンブリッジ大学、論題は女性に正式学位を認めるかです。ここでは三層に分けた考察を進めます。第一に、ケインズを取り巻く女性たちの活躍、第二に、不合理を廃す実務家ケインズの活動、そして第三に、ケインズの理想とする社会像・組織論です。この発表では、大学行政官という実務家の経験とその経済思想が密接に関係しており、同時に、このトピックを追究することで、大学における効率性と公共目的という普遍的な課題に教訓を与えられる、と論じます。

*シンポジウムの詳細につきましては、リーフレットPDF もご参照ください。

過去のシンポジウム(リーフレット)

2017年度PDF
2018年度PDF
2023年度PDF