概要

日時:2009年7月23日(木) 15:30-17:00
講演者:矢野 浩一氏(内閣府経済社会総合研究所)
タイトル:時変係数自己回帰モデルとベイズ統計学

【概要】
近年、得られる時系列データを時々刻々と取り込みながら、経済の最新状況を 追跡する時変係数モデルの応用が急速に進んでいる。本発表では時変係数 モデルの基礎となるベイズ統計学とモンテカルロフィルター(粒子フィルター)の アルゴリズムを解説し、Yano and Yoshino (2007)で開 発された構造ベクトル 自己回帰モデルによる経済分析とYano (2009)に おける電子マネーの普及に 関する時変係数自己回帰分析を取り上げる。Yano and Yoshino (2007)では 日本のマクロ経済を分析し、1990年 代には伝統的な金融政策が効果を失った ことが分かった。また、Yano (2009)で は電子マネーSuicaとEdyに ついて分析し、 Suicaについては 正のフィードバック(ネットワーク外部性)、Edyに ついては負の フィードバックが観測されることがわかった。