MEcプログラム第一期生 座談会
〜MEcプログラムを語り尽くす
プロフィール

伊藤 篤
金融機関勤務
2018年入学

間中 健介
官公庁在籍
2018年入学

金 エイ旭
留学生(中国)
2018年入学

渡辺 隆裕
MEcプログラムディレクター
司会担当
※以下は、2019年9月5日に行われた第一期生の座談会をもとに、原稿として再構成したものです。
なお第一期生は首都大学東京の学生となりますので、大学名は首都大学東京で表記しています。
修士論文のテーマ
渡辺
次は、皆さんの修士論文のテーマについて、お聞かせ願えませんか。
伊藤
私は「最適金融政策」の研究です。面白いことに金融政策の目標は国ごとに多少違っています。日本と欧州は物価の安定、アメリカは雇用と物価、のような感じです。それを踏まえて、失業を考慮した上で最適な金融政策はどうあるべきか、について取り組んでいます。日本の金融政策は「物価は目標には届いてないが、雇用は改善している」という感じで、僕が話す日本人は(政策に)ネガティブな人が多く、海外の方はポジティブな人が多い感じです。
渡辺
間中さんは、いかがでしょうか。
間中
はい。私はウォルト・ホイットマン・ロストウの研究成果をベースに、「経済発展段階説」を扱っています。日本における今後の成長戦略は、民間の発意で民間がリスクを取っていく中に、政府が逆についていくっていう新しいフェーズかな、と思っていまして。学術的な蓄積を踏まえながら、新しい成長戦略のあり方を考えていきたい。
渡辺
そのためにロストウでしたっけ?彼の、いろいろな歴史的な決定や考えを学んでいくというか、そういう研究なんですね。
間中
はい。
渡辺
金さんは。
金
私はプラットフォーム経済学を中心にしています。今、世界の中でもプラットフォーム経済学はすごくはやっていて、注目されています。例えば、中国のアリババなどです。社会全体の利益から見て、プラットフォームがどのように売り手側と買い手側に対して価格を提出するべきかに関して、研究していきたいと思います。

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