カリキュラム

経済学プログラムのカリキュラムに関して知ることができます。

カリキュラムの概要

MEcプログラムでは、2年間の前期・後期の4つのセメスターを以下のように位置づけています。

セメスターの流れ画像
入学時
経済学 プロジェクト
経済史 プロジェクト

上記の2つのプロジェクトからどちらかを選択します

1年次
前期

選択したプロジェクトの「コア科目」を履修します

後期

選択したプロジェクトの「経済学特別演習」「専門科目」を履修します

2年次
前期

主査・副査の指導の下、研究の着手と論文の作成をします

後期

論文の仕上げと執筆、最終発表を行い、その内容をもとに審査が行われます

カリキュラムの概要は、以下のカリキュラムツリーによって表されています。

横スクロールで全体をご覧いただけます

カリキュラムツリー画像

カリキュラム紹介

経済学プロジェクト・経済史プロジェクトごとにカリキュラムの特徴をご紹介します。

経済学プロジェクト
カリキュラム

1年次 前期

基礎科目の履修

現代の経済学は国際的に標準化された学問となっており、世界のどこであっても同じ理論を学びます。その基礎となるのが「ミクロ経済学」「マクロ経済学」「計量経済学」です。この3つの科目とそれを支える数学である「経済数学」をコア科目と呼び、1年前期では、このコア科目を身につけることを目標として、それに全力で取り組みます。
2019年度のコア科目では以下のテキストを用いました。

ミクロ経済学 Varian, H.(1992) Microeconomic Analysis, 3rd ed., W. W. Norton.
マクロ経済学 Acemoglu, D. (2009) Introduction to Modern Economic Growth, Princeton University Press.
計量経済学 Wooldridge, J. M. (2016) Introductory Econometrics: A Modern Approach, Cengage Learning, 6th ed.
経済数学 Simon C. P. and Blume, L. (1994) Mathematics for Economists, W. W. Norton.

これらは大学院レベルの標準的テキストでありますが、展開される内容は大学初等レベルの数式をもって明快に書かれています。したがって、例えば「学部は理系で経済学が初めてである」という方でも、これらの科目を履修し、理解していくことが可能です。
現代のマクロ経済学は、ミクロ経済学を基礎として作られていることから、前期をさらに前期IとIIのクォーターに分け、前半の前期Iでミクロ経済学を、後半の前期IIでマクロ経済学を週2コマずつ学びます。またそれぞれ週1コマの「ミクロ経済学演習」「マクロ経済学演習」があり、理解を確かなものにして行きます。
また初めて経済学を学ぶ方の理解の補完のため、学部時代に経済学を学んでいた方の復習のために、入門レベルの「ミクロ経済学概論」「マクロ経済学概論」「統計学基礎」が用意されており、同時並行で学習できるようになっています。

経済学1年次前期基礎科目の履修の画像

1年次 後期

経済学特別演習と
応用科目の履修

1年後期は、各自の専門分野に合わせた応用科目を履修して理解を深めます。
また経済学特別演習では、ミクロ・マクロ・計量の3つの分野の演習のうち1つ以上を履修します。
経済学特別演習は、各分野3~4人の教員による集団指導で、学生は興味のある論文や本を読解し内容を紹介します。また論文の結果を再現(理論・シミュレーション・実証)し、モデルの仮定やデータを変更した場合の結果を導出するなどの演習を通し、「読んで分かった気がする」というレベルから、真の理解レベルを目指します。経済学特別演習では、研究の潮流と最先端を理解するとともに、自分の問題意識を明確にして、修士論文に必要な準備をしてゆくことになります。学期末には演習の報告会を行い学術的なプレゼンテーションの力を身につけていきます。

経済学1年次後期経済学特別演習と応用科目の履修の画像
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2年次 前期

特別研究

従来の日本の大学院では、1人だけの指導教員につき、個人的な指導を受けるというスタイルが一般的でした。MEcプログラムは、学生の希望分野の指導教員が連携し、広い視点から助言と指導を行います。これは1年後期の経済学特別演習の複数指導から徐々に始まっていきます。2年前期では、学生は基本的に指導教員・副指導教員という2人の教員から修士論文の研究指導を受けます。2年前期末には全教員と学生に公開された修士論文の中間審査会で進捗状況を発表します。このようなオープンな雰囲気と指導体制が、幅広い視点からの研究と指導教員と学生との健全な関係に繫がると考えています。

経済学2年次後期研究指導の画像

2年次 後期

修士論文の
発表会と審査

2年後期は、主たる指導教員からマンツーマンの指導を受け、修士論文を仕上げます。ここでは研究を仕上げるとともに、アカデミックライティングやプレゼンテーションの指導を受けます。学術的な形式での執筆と発表を訓練し身につけることは、今後の皆さんのの大きな力になるものであると信じています。

経済学2年次後期修士論文の発表会と審査の画像

経済史プロジェクト
カリキュラム

1年次 前期

基礎科目の履修

1年前期では、コア科目として「経済史概論」「日本経済史」「経済史演習」を履修します。経済史概論では経済や社会の歴史に関する基本的な知識や思考方法、経済社会を基礎に形成された思想を理解する基本的な方法を習得します。この中では、過去と現在の経済社会を相互に比較しながら考える複眼的視点を養います。また「市場」「資本主義」「グローバル化」について、日本や世界の「歴史」や「思想」という視点から理解する力を養います。 経済史演習では、経済史を学ぶ意義やその視角・方法論の変遷、また歴史研究の分析に不可欠な資料(史料)についての理解を深めます。

経済学1年次前期基礎科目の履修の画像

1年次 後期

経済学特別演習と
応用科目の履修

1年後期は、専門分野に合わせて西洋経済史、アジア経済史、社会経済史、経済思想史などの個別の分野を履修して理解を深めます。また経済学特別演習(経済史)は、3~4人の教員による集団指導で、学生は経済史の技法についての基礎知識を学ぶとともに、自ら設定したテーマに関する先行研究の到達点や問題点を理解し、短い論文(レポート)を作成します。この過程で経済史、経済学史・思想史の論文を書くための技法を習得し、2年次に執筆する修士論文の作成に関する準備を行います。

経済学1年次後期経済学特別演習と応用科目の履修の画像

2年次 前後期

修士論文の
作成と研究指導

2年次は修士論文の作成に入りますが、この部分は経済学プロジェクトと同じですので、そちらを参考にしてください。

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