MEcプログラム第一期生 座談会
〜MEcプログラムを語り尽くす
プロフィール

伊藤 篤
金融機関勤務
2018年入学

間中 健介
官公庁在籍
2018年入学

金 エイ旭
留学生(中国)
2018年入学

渡辺 隆裕
MEcプログラムディレクター
司会担当
※以下は、2019年9月5日に行われた第一期生の座談会をもとに、原稿として再構成したものです。
なお第一期生は首都大学東京の学生となりますので、大学名は首都大学東京で表記しています。
コア科目・難易度・勉強と生活
渡辺
次に伊藤さんと金さんに、経済学プログラムのコア科目ついてお聞きします。コア科目の「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」ではヴァリアンとアセモグルをテキストに使っています。世界的に使われている大学院のテキストですが、ちょっと難しくありませんでしたか?
伊藤
難しかったです(笑)。正直言って、すごく難しかったです。概念の組み立てのような、かなり抽象的なところから入るので。
渡辺
そうですか。
伊藤
ただ、あのハードさがないと、その後につながらない。やっている時は「鬼か」と思いました。ほんと、土日潰して。どうしても平日は時間限られちゃいますんで。最後のほうとか、もう朝から晩までファミレスに入り浸りで。ドリンクバー、何杯飲んだか分かんないみたいな状況でした。ある先生に「マクロをやりたい場合にもミクロはしっかりやっておくように」という言葉がなかったら、最初のミクロで挫折していたかもしれません。
渡辺
かなりやりましたね。マクロも?
伊藤
マクロは、仕事上でやっているので理解しているつもりでした。しかし現代のマクロはミクロが基本なので、ミクロを1回ちゃんとやってからのマクロは、ハードでしたが、やっぱり違うなと感じました。今、論文がちょっと読めてるかなという感じにつながっていて、やって良かったと思いました。

渡辺
金さんはどうでしたか?
金
入試の勉強と差があって、分からないこともいっぱいありました。しかしその時は、毎回の授業前に、先生がアップロードしてくれた講義資料をダウンロードし、予習して授業に行きました。演習問題が難しいときは、自分が分かるところだけをやり、授業の中で先生の答をよく聞いて、家に帰り復習しました。
渡辺
分かりました。2人ともかなり苦労されて勉強したというわけですね。間中さんの経済プロジェクトではコア科目は経済史概論と経済史演習ですね。
間中
そうですね。基本的には日本の文献を読みます。決してハードルが低く易しいわけではないんですが、私の場合、経済政策に仕事で触れているので、とりつきやすい内容でした。
渡辺
なるほど。
間中
一番大変だったことは、生活習慣を変えなければならないことです。大学院に行き出すと、自分の勤務先にいる時間、それ以外の例えば地域でのいろんな活動もあったりする中で、授業に出て、さらに授業以外に自分で学習する時間を確保しなきゃいけない。そこの「レジーム・チェンジ」が、入学時から1カ月ぐらいかかったんですよね。だから、そこの1カ月ぐらい苦労が多かったです。けれども、乗り越えられないハードルではないと思う。
渡辺
やはり、かなり勉強に時間を取られるので、そこで生活を変えていくのは、なかなか大変だったんですね。
間中
はい。そこはMBAの方も一緒だと思うのですけれども。
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