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世界66カ国で実施されている制度とは?

みなさんこんにちは。宮本ゼミ3期生の朴宰賢です。

最近、BTSの兵役特例の可否が話題になっています。The Guardianを含めた世界のメディアがBTSの兵役について報道しており、多くの方が徴兵制という概念に接する機会になったと考えられます。

本日は、韓国の徴兵制とその問題について、お話しさせていただきます。

徴兵は英語でMandatory Military ServiceまたはConscriptionと言います。これらの意味は、国が法を根拠にて、国民に国を守る義務(兵役)を強制的に付与することです。徴兵制は、昔から多くの人を軍に先発するために使われていて、現在も多くの国が採用しています。

ここで質問です。 世界の中で、徴兵制を採用している国は何か国あると思いますか?

世界で徴兵制を実施している国は66カ国です。

その中には戦争や停戦におかれている国はもちろん、国防を理由として徴兵を行っている国もあります。また、徴兵制は強制力の程度によって完全徴兵制から選択徴兵制が存在し、男性のみ徴兵される国があれば男女とも徴兵される国もあります。このように、国に状況や文化によって違う様相を持っています。

今回話題になりましたBTSの母国である韓国は、北朝鮮と停戦状態であることから徴兵制を実行しており、男と生まれた以上は特別な事情(特定の疾患がある場合、2年以上の受刑者、孤児、など)がなければ兵役に服さなければなりません。徴兵はいわゆる「国防の義務」の移行であり、韓国の憲法を根拠にしています。

このような韓国の徴兵制には様々な問題があります。

上下関係が厳しい軍隊では殴打や過酷行為が蔓延しています。徐々に改善されていますが、本人の選択ではなく、このような環境に置かれること自体が理不尽で反人権的なことです。さらに、男性のみを徴兵対象としているため、男性の不満からジェンダー葛藤の種にもなります。また、韓国の兵士(二等兵〜兵長)の平均給料は約58,000円です。最低賃金ももらえない彼らは、それ以外に何の補償もありません。

そして、今回韓国で話題になったのは有名人の特例措置です。オリンピックやアジア競技大会のメダル受賞者や、賞を受賞したクラシック音楽家やダンサーなど、免除を受けるか、代わりの公共サービスを行うことが許された人もいますが、このような装置には公正性の問題があるので、必要性について疑われています。今回のBTSの場合は、世界に韓国を知らせたアーティストという理由で兵役に特恵が検討されました。

結論としては、BTSは兵役特例を受けなくなります。 しかし、一般人の男性国民は明確な基準のない兵役特例に不満を持っています。徴兵制度に対する公平性の問題はこれからも引き続き提起されるでしょう。

みなさんは、誰でも認めるような徴兵制が存在すると思いますか?そもそも徴兵制度は公平になれるのでしょうか?

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