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生きる権利と死ぬ権利

みなさんこんにちは!宮本ゼミ3期生の羅です。

私たち宮本ゼミでは学期の終わりに政策討論会を実施しています!

今回のテーマは「日本での積極的安楽死の合法化に賛成か、反対か」です。

安楽死には投薬によって死に至らせる積極的安楽死と延命治療をやめることによって死に至らせる消極的安楽死がありますが、今回は積極的安楽死について議論しました。

「この病が治ることはない」という宣告を受けたら、安楽死を望みますか?

世界では安楽死が認められている国もあります。安楽死を合法化するメリットやデメリットはどのようなものでしょうか。

まずは安楽死賛成派の意見を見ていきましょう。安楽死を合法化することの利点として、患者や国のコスト削減があげられます。終末期医療の患者負担は一日当たりおよそ3万円です。終末期医療ではなく安楽死を推し進めることで、国は約200億円の医療費削減が可能という見解があります。また、患者には様々な肉体的、精神的な苦痛があります。こうした患者の意思尊重を最優先とすべきだという意見もあります。

続いて安楽死反対派の意見を見ていきましょう。まずどのような病状の時に安楽死が認められるかが曖昧であるという意見があります。安楽死は耐えられない苦痛の際に認められる国が多いですが、耐えられない苦痛を客観的に考えることは非常に困難です。さらに耐えられない苦痛に関しては昨今の医療技術の進歩より、投薬によって多くの痛みが緩和されるため、安楽死の合法化は難しいという意見もあります。

また「患者の安楽死をしたい」という思いは本当に患者の自己決定なのかという指摘もあります。周りからの同調圧力によって安楽死を選んでしまうリスクがあるということです。他にも道徳的な観点からの批判もあります。安楽死の議論の際にたびたび用いられる「死ぬ権利」は認められるのかという議論があります。さらに、安楽死ではなく緩和ケアを充実させる方が重要なのではないかという意見があります。死の選択肢である積極的安楽死より生の選択肢の普及の方が重要であるという指摘です。

どちらの意見も筋が通っていますしどちらの意見も間違ってはいないと考えます。どちらの意見も間違っていないからと議論を放棄するのではなく、こうした答えのない問いについて理解を深め話し合いをし続けることが大事なのだと感じました。

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