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27位

こんにちは。宮本ゼミ3期生の槇優人です。

27位。

この数字は、スイスの国際経営開発研究所(IMD)による「世界デジタル競争力ランキング」における日本の順位です(調査対象62か国中、2020年)。ビジネス・教育・政治等の社会領域でのデジタル技術活用で、日本は世界におくれを取っています。

デジタル化を進めるにあたって最も重要となるのが、IT人材の存在です。企業の殆どはデジタル改革を外部ベンダーに委託するのが一般的で、優秀なIT人材を持つユーザー企業は多くありません。また、そもそも日本にいるIT人材の数が少なく、経済産業省の発表によると、日本国内のIT人材は2030年には最大79万人不足します。

このようにIT人材不足・偏在という問題を抱える日本に必要なのは、国民一人ひとりのデジタルリテラシー向上です。

ITリテラシーとは、情報を見極め取捨選択する「情報リテラシー」、コンピューター知識や技術を理解する「コンピューターリテラシー」、ネット上のモラルやルールを守る「インターネットリテラシー」の3つを指します。スマホやPC、デジタルデバイスの使用が日常生活の当たり前になった現代社会において、老若男女問わず全ての人がITリテラシーを身につけねばなりません。

そのために不可欠なのが、高質な教育体制の下でのIT教育です。全国の児童・生徒一人ひとりに1台のコンピューターを与え、学校に大容量・高速ネットワークを整備するGIGAスクール構想が2019年に始まり、また2020年には小学校でコンピューター・プログラミング教育が必修化しました。

しかし、諸外国と比べ日本のデジタル教育はまだまだおくれています。地域によってIT環境整備が不十分であったり、デジタル機器活用頻度が限定的であったり、ITに精通した教師が不足していたり、課題が数多くあります。IT教育が進んでいる海外に倣い、教育改革を早急に進める必要があると言えるでしょう。

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