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海外から日本のデジタル化を考える(前編)

皆さん、こんにちは。宮本ゼミ1期生の川西です。

私は、このゼミで受けた刺激が原動力となり、4年生の後期から韓国へ留学し、韓国からオンラインの形でゼミに参加させていただいていました。今回は、私が韓国留学中に感じたことを皆さまにも共有できたらと思い、ブログを書かせていただきます。

皆さんは、韓国に「住民登録番号」という制度があるのをご存じですか?

韓国では、生まれた瞬間に「住民登録番号」が割り当てられます。これは、日本でいうマイナンバーカードに当たり、個人を識別する管理番号としての役割を持ちます。

しかし、日本のマイナンバー制度と韓国の管理番号制度には明確な相違点があります。それは、韓国では、この管理番号を国内にいるほぼ全員が所持し、生活の多くの場面で活用している点です。一方、日本のマイナンバーカードの交付率は40%だといいます(2021年12月時点)。また、日常生活における活用範囲もまだまだ狭いのではないでしょうか?

私は韓国で生活することで、管理番号の活用は、生活を便利にするだけでなく、政府の政策の幅や迅速さに大きな影響を与えると感じました。日本の政府は、韓国を含め世界の活用事例を有効に活用するべきだと思います。IT化の遅れは深刻な問題ですが、IT化に関して先を走っている国、その成功事例、また失敗事例が活用できるという視点で見れば、ポジティブなのかもしれません。

また、日本の「マイナンバー制度」が他の国からどのように考えられているのかも知る必要があると思います。韓国で日本の「マイナンバー制度」は、韓国の「管理番号制度」と同等のものとして扱われています。というのも、私が銀行で口座開設をした際、日本のマイナンバーの紐づけを求められたのです。韓国人であれば、自分の管理番号を知らない、所持していないということはめったにありません。一方で、日本人である私は、自分のマイナンバーを知らず、所持もしていませんでした。日本の制度を「日本の中だけのもの」として考えるのではなく、世界の制度と比較しながら考えていくことが必要なのです。人生の舞台がグローバル化している今、皆さんも、新しい視点を持って生活してみてはいかがでしょうか?

今回のブログはここまでとさせていただきます。次回のブログでは、韓国でこの管理番号がどのように利用されているかについて、詳しく紹介させていただきます。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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