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ESG投資

みなさんこんにちは。宮本ゼミの佐々木貫太です。

今回のブログでは投資、特にESG投資について書こうと思います。

日本を成長させるカギは投資です。経済学によると、一国の経済成長は、技術進歩、労働力の増加、そして資本の増加によってもたらされます。少子高齢化が進む日本では、労働力の増加は見込めず、また、技術進歩に過度に期待するのはあまり現実的とは言えません。したがって、私は資本により経済を支えるべきだと考え、投資が重要だと考えます。

現在、投資の世界ではESG投資が脚光を浴びています。みなさんはESGについて何か知っておられますか。

ESGとはEnvironmental(環境)・Social(社会)・Governance(企業統治)の略称です。

ESG投資はESGという非財務的情報を投資の判断基準にするものです。2006年に国連が責任投資原則(PRI)を打ち出したのがその始まりで、日本では2017年に年金運用機関(GPIF)がこれを運用方針の一部として採用したことで有名になりました。2019年時点の日本におけるESG投資残高は336兆円と大規模です。

ではなぜESG投資が注目されているのでしょうか。その理由は数多くありますが、ここでは3点ほど挙げたいと思います。

1つ目は低金利です。1990年代からの30年で世界的に低金利が引き起こされ、近年は「日本化(Japanification)」と呼ばれる債権利回りが低下する状況が世界中で発生しています。低金利状態での資本は利益を生み出しにくいため、金融の短期・投機主義化が進行しました。そこで長期的な視点でサステナブルに成長するESG銘柄が投資家にとって魅力的な存在となりました。

2つ目は異常気象です。異常気象はサプライチェーンを停止させる傾向にあるため、企業にとってもESGに取り組むことは将来的な企業価値の上昇に寄与することが分かるかと思います。

3つ目は不況時にもその株価が下がりにくいことです。ある米企業の調査によるとコロナの影響で経済が下落局面にあった2020年1~3月において世界の株式を集めたWorld indexよりもESG銘柄を集めたESG indexの方がその減少率は低く抑えられていました。ESG企業は大不況時にも相対的に将来性があると期待されて資金が集まる対象になっているのです。

しかしESG投資をこのまま続けても問題ないのでしょうか。

投資家が収益を得る方法は大きく二つに分けることができます。将来成長しそうな銘柄に投資する方法と市場で過小評価されている銘柄(割安株)に投資する方法です。

ESG銘柄に成長余地はあるでしょうか?答えは持続可能性という観点から大いにあると思われます。ただESGへの過度な期待は2000年のITバブル崩壊のような事態を招きかねないため、企業の本源的価値を見抜く力が必要になるでしょう。

次にESG銘柄は割安なのでしょうか。確実に言えることは石油石炭などの反ESG銘柄よりは割高であるということです。つまり反ESG銘柄に投資する方が長期的なリターンを得られるとも考えられるため、ESG投資を続けることは必ずしも良いことづくめではないと思われます。

長くなりましたが、ESG投資はSustainable Developmentを達成するために個人・法人として貢献できる良い方法です。言い換えれば、世界への募金や寄附金とも取れるでしょう。しかし市場は利益を追求する生き物であることを忘れてはいけません。読者の中にはすでに投資している人、これから始めようとしている人もいらっしゃると思いますので、是非参考にしていただければ幸いです。

私たち宮本ゼミは日本、世界に関わる重要課題について議論を重ね、社会のGame Changerになるための能力を養っています。ご興味のある方は、宮本ゼミのインスタグラム(tmu.miyamoto.group)で質問を受け付けております。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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