丸の内QFセミナー

Marunouchi QFseminar

第65回研究会

開催日:

2022年1月28日(金)16:30-18:00

会場:

丸の内永楽ビルディング18階 東京都立大学 丸の内サテライトキャンパス
(Zoomでも同時配信を行います)

報告者:

湯浅 智意 氏(立命館大学 理工学部 数理科学科 助教)

タイトル:

Unbiased simulationの紹介

概要Abstract

 本講演では,確率過程の汎関数に対する数値計算手法の一つであるUnbiasedsimulationを紹介する.
 確率微分方程式の解などの確率過程は株価などのランダムな現象を数学的に記述する際に用いられ,その汎関数は金融派生商品の価格付けなどに用いられる.金融業界では,汎関数の値をより速く正確に導出することが求められ,その導出方法を提供するのが我々アカデミック業界の重要な一つの役割となる.汎関数の値は簡易な金融モデルを除いて解析的な計算が困難なため,数値計算を用いて近似する.
 確率過程を直接シミュレーションするためには,確率過程の分布が一様乱数から生成できることを明示的に与える必要があるが,これは非常に難しい問題である.そこで,確率過程をシミュレーション可能なオイラー丸山近似などを用いて離散近似する方法が広く浸透している.次に,汎関数の値を求める方法だが,これは確率論における強大数の法則を応用したモンテカルロ法などを用いて近似する.このように二段階の近似を行うことによって金融派生商品の価格を与えることが可能である.ここで,効率良く数値計算を行うことを考えたとき,離散近似による「離散誤差」,モンテカルロ法による「統計誤差」,全体の「計算時間」のバランスを上手く調整する必要がでてくる.今回の講演では,統計誤差が生じない数値計算手法であるUnbiased simulationを解説する.

講師ご略歴Profile for speakers

立命館大学 理工学部 数理科学科卒,同大学院 理工学研究科 基礎理工学専攻数理科学 博士前期課程修了,同大学院 理工学研究科 基礎理工学専攻 数理科学博士後期課程修了(博士(理学)),日本学術振興会特別研究員(DC2)(2017年4月–2019年3月),立命館大学 理工学部 数理科学科 助教(2021年4月–現在に至る).

お申込み方法Registration

第65回研究会へ参加される方は必ず事前登録をお願いいたします。
参加登録の締切は1月27日(木)です。
下記のいずれかの方法で「お名前・所属機関・電子メールアドレス・丸の内サテライトキャンパスにて参加される可能性の有無」をご連絡ください。
開催日当日の午前までにご参加のために必要なURLを記載したメールをお送りします。
※参加費は無料です。

WEBからの登録
本ページにあります「REGISTER HERE」ボタンをクリックいただき、お申し込みフォームよりご登録ください。

電子メールでの登録
finance●tmu.ac.jpまで「お名前・所属機関・電子メールアドレス丸の内サテライトキャンパスにて参加される可能性の有無」をご連絡ください。
(※ご連絡時は●を@に置き換えてご使用下さい。)

ご参加情報は、東京都立大学金融工学研究センター、講演者により共有され、当セミナーの円滑な運営のために利用します。 

金融工学研究センター概要

Research Center for Quantitative Finance

イベント情報

Event