丸の内QFセミナー

Marunouchi QFseminar

第34回研究会

開催日:

2018年11月7日 (水) 18:00-19:00

会場:

丸の内永楽ビルディング18階 首都大学東京 丸の内サテライトキャンパス

報告者:

吉羽 要直氏(日本銀行 金融機構局 企画役)

タイトル:

非対称t接合関数を用いたリスク管理

概要Overview

概要:ポートフォリオのリスク管理では、変量やファクター間の依存関係に正規接合関数(Gaussian copula)がよく利用されるものの、正規接合関数は裾での相互依存性がなく、国際金融危機の際にCDO(collateralize debt obligation)評価手法として批判を浴びた。こうした点を踏まえ、先進的な金融機関では、裾依存性を持つt接合関数を利用して統合的リスク管理を行うことがある。t接合関数は多変量Student-t分布に内在する接合関数であり、裾依存性は持つものの、資産価格変動等の変量やファクター間の上下にかかわらず対称な依存性を持つという制約がある。金融危機のような状況を想定すると、下側の裾依存性が強くなることが想定される。非対称t接合関数はこうした上下で非対称な相互依存構造を捉えるものである。Yoshiba (2018)では、2種類の非対称t接合関数について、最尤推定法を提案している。本報告では、Yoshiba (2018)での提案手法を説明したうえで、TOPIXの業種別株価指数を用いたポートフォリオに対するリスク指標の実証結果を報告する。具体的には、資産変動間の依存構造が非対称t接合関数でうまく捉えられることを確認し、そのうえで、業種別株価指数を用いたポートフォリオに対するValue-at-Riskや期待ショートフォールといったリスク指標の特徴を考察する。

Yoshiba, Toshinao (2018), “Maximum likelihood estimation of skew-t copulas with its applications to stock returns,” Journal of Statistical Computation and Simulations, 88(13), pp.2489-2506.

お申込み方法Registration

第34回研究会へ参加される方は必ず事前登録をお願いいたします。 参加登録の締切は11月6日(火)です。
下記のいずれかの方法で「お名前・所属機関・電子メールアドレス」をご連絡ください。
※参加費は無料です。

WEBからの登録
本ページにあります「REGISTER HERE」ボタンをクリックいただき、お申し込みフォームよりご登録ください。

電子メールでの登録
finance●tmu.ac.jpまで「お名前・所属機関・電子メールアドレス」をご連絡ください。
(※ご連絡時は●を@に置き換えてご使用下さい。)

当日のご案内Information

当日は丸の内永楽ビルディング3階の受付にて、首都大学東京のセミナーへ 参加する旨とご所属、お名前を申し出てください。
ビジターカードが発行されますので、18階の首都大学東京丸の内サテライト キャンパスまでお越しください。

金融工学研究センター概要

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