【WEB用】東京都立大学法人丸の内キャンパス2026
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MF Program DirectorYukio MuromachiMF Program Directorが国の金融機関がグローバルに飛躍していくためには、これまで以上に高度なファイナンスの知識をもち、実践していく人材が求められています。 金融実務の最先端では、自らのアイディアにより、表現力の高い数理モデルや投資戦略の構築、適切なリスク管理技術の開発、新しい金融商品の開発やその定量的な評価・分析、バックテストなどを柔軟に行うことができる高度金融専門人材が必要とされています。実際に海外の国際金融都市では、ファイナンスの高度な専門教育を受けた学位を持つ人材が金融の最先端で実務を行っています。最近では、IT技術の進歩に伴うデータの種類と蓄積量の飛躍的な増大とデータ解析技術の進歩により、これまでよりも格段にデータを重視したきめ細かい対応が求められるようになり、かつ、そのニーズに対応が可能になっていくと考えられます。その過程で生じる膨大な情報と分析結果の中で、社会的・経済学的に意味のある対応を的確に選択していくためには、ますますファイナンスの知識や考え方への習熟が必要になっていくことでしょう。ファイナンスプログラムは、このような実務環境の中で中核となって活動できる、高度なファイナンスの知識と実践能力を持つ人材を養成する大学院として開設されました。 本プログラムでは、少人数を対象に教員が時間をかけて指導する体制を構築しています。少人数制により、通常のいわゆる立ち講義は互いの顔がよく見える状態で進められます。また、ゼミ(ファイナンス演習)やケーススタディによる実践的な教育(ファイナンス考究)、実務家や実務経験のある教員による講義やディスカッションなどを効果的に配当し、さらに修士論文の執筆を義務付けることで、習得した知識を実務の現場で実践できるようになるための経験を効率的に積めるように工夫されています。 研究指導はマンツーマン、あるいはそれ以上の濃密さで行われます。一つ一つの課題に対する知識や技術の使い方を教員とともに考えていくことで、プログラム修了後、実際の金融機関の中でも使える実践的な問題解決能力を養っていきます。講義は平日夜間および土曜日に開講します。科目は分野ごとに基礎的科目から応用的科目まで順序立てて配置し、また、関連する分野の科目も広く配置しています。興味のある特定分野を深く学んでいただいてその分野のプロになるだけでなく、関連分野の基礎知識も同時に習得することで、修了後に金融機関の中でプロジェクトのコアとなって活動していける幅広い視野を持つ人材を育てていきます。また、経営学プログラム(MBA)及び経済学プログラム(MEc)の講義も履修できるので、ファイナンスのプロとしての知識と技術を持ち、かつ、幅広いビジネス感覚を持つ高度金融専門人材を養成していきます。 都は、2021年3月、明るい未来の東京を切り拓くための都政の新たな羅針盤として、「『未来の東京』戦略」を策定しました。この戦略を推進する「推進プロジェクト」の一つに「『国際金融都市・東京』実現プロジェクト」が掲げられており、「金融系外国企業・人材の進出支援」や「新たな市場の創設」、「高度金融専門人材の養成」などを通じて、東京が持つ強みを活かした戦略的取組を展開し、世界・アジアの金融ハブ「国際金融都市・東京」としての地位を確立するとしています。 東京都立大学においても、ファイナンスプログラム等を展開し、ESG投資の普及をはじめとする「国際金融都市・東京」の持続的・中長期的な成長の担い手となる人材を育成・輩出していくことが求められています。室 町 幸 雄東京都立大学大学院経営学研究科 教授ファイナンスプログラムディレクター我03国際金融都市・   東京の実現

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